テーマ:悲しみ

もっといっぱい言っておけば良かった

もっともっといっぱい ただいまって 言っておけば良かった ずっとずっといつでも ただいまって 言えると思っていた でもそれは 単なる思い違いだったんだね ただいまって言える おうちがなくなってから ただいまって言える 人がいなくなってから その言葉の大切さを知った 気付くのが遅かったね もっともっといっ…
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白い世界

冬 空から雪 ひらひら雪 白 白一色 空も白 地面も白 雪に埋もれて 辺り一面白 吐く息も白 ゆっくりの時 雪の落ちる速度に ぴったり合った時 しんと静か 何も動かない 動いているのは 空からの雪だけ 一歩前進 キュっと雪を踏む音 でもすぐ無音 何事も無かった様に しんと静か 誰もいな…
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鏡に映った言葉

鏡台の前に立った 鏡に映った私 右手を動かすと 鏡の私は左手を動かす 右目をあかんべすると 鏡の私は左目でやり返す そう 鏡の中の私は 私と反対の事をする ああ まるで あなたの前にいる私のよう 本当は好きで好きで それを伝えたいのに 「何とも思ってないわよ」 とか 「あまり近付かないで」 な…
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航空障害灯

眠れない夜 カーテンを開け 窓の外を見てみた 夜中だというのに 往来には複数のヘッドライト そして街灯 空を見れば 黒い闇ばかり 一体星はどこに行ったのだろう 代わりに光るのは 高層マンションの 航空障害灯の赤ランプ せめて北極星くらいはと思い 北の窓から空を見てみたが 同じく星は無かった…
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セッコクの告白

別に高望みしていた訳では ないんだよね どれもみんな 有り触れた条件 あったかい所がいいなとか でも直射日光はやだよとか 古木の根元か岩の上がいいなとかね 林があれば極普通でしょ だけど気付いた時には 絶滅危惧種 煎じ薬に使われ過ぎたのかな 元気を付ける花として 名を馳せたからね なあんてね ああ …
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涙の花アマドコロ

あなたって狡い人 どんな時でも私の心の痛みが 解ったような振りをするから いつも私の話を黙って聞くだけ 肯定も否定もしない 同情も励ましも言わない 真剣な眼居で私を見詰め 最後に私の手を取って ぎゅっと握り締めるだけ 何か喋った瞬間に 私が反撥すると悟っているから  経験していないあなたに  …
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キリ

裏山の五本の桐はね みっちゃんが生まれた時 おじいさんが植えたんだよ お嫁入りの時 箪笥を作るんだって言ってね でもね おじいさんがいなくなって 箪笥は作れなくなったので そのまま植えてたんだよ 職人さんに作ってもらおうかと 考えた事もあったよ だけどね おじいさんの形見の木だから そう易々とは切れな…
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スギ

開花情況が報道される それだけを聞くと 綺麗な花を思い浮かべる そんな人が多いと思う けれども この花に関しては 好意的なものではないんだ スギ そう ご存知の通り 花粉の飛散度の情報が 春は毎日の様に 報道される 注意情報としてね ああ哀しいかな これだけ嫌われている花も めずらしいよ もし…
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ツバキ

その椿は 雨の中咲いていた しっかりとした 大きな花に 雨の雫が降り注ぐ 雫は花びらを流れて 垂れ落ちていた その様子は 花が涙を流している様だった 声は出さず ただ 溢れる涙を 堪えることなく 流している人の様だった 寂しげに けれど 悲しみに負けず じっと耐えている様に… なぜそう見えた…
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悲しき柊

厚い光沢のある葉が トゲトゲしてるから 強そうに見える けれど本当は繊細 それに気付いて欲しいから ひたすら待ってる 私と似た所がある柊 目立たない季節に花をつけて 悲しんでいるのね 冬の厳しい寒さでも ノビノビしてるから たくましく見える けれど本当はいたいけ それが分かって欲しいから ひたす…
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オニユリの悲しみ

悲しくて 悲しくて 遣り切れない時 ずっと上を向き 涙を堪えてきた たとえ泣いても 何も解決しないから だから涙の貯金は どんどん溜った 心の貯金箱は どれももう満杯 どうしよう もう仕舞う場所がない 少し出しておこうかな そう思って下を向いたら 一気に涙が 溢れ出てきた 今までの悲しみが 今まで心の…
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鎮魂歌

あの日 あの時までは幸せだった あの日 あの時までは安らかだった どんな夢を見ていたのか 私は知らない 眠っている本人も それが最期の夢になるとは… あの揺れさえ無ければ あの火さえ無ければ 彼等はまだ幸せであったであろう その場に居なければ その場に行く事が無ければ 彼等は社会にどれ程貢献していた事であろう 残…
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